TCF・TEF・DELF・DCL 比較ガイド(2025–2026)
- EDAM Paris
- 9月27日
- 読了時間: 5分

フランス語試験の選び方:TCF/TEF/DELF–DALF/DCL ― 用途・試験構成・所要時間・難易度を一つにまとめたガイド
在留・国籍取得、進学、就労などでフランス語レベルの証明が必要だが、どの試験にするか迷う人は多い。
まず「用途」で整理し、その後に「試験構成」と「所要時間」を比較。最後は一目で選べる一覧表――専門用語抜きで簡潔にまとめています。
どの試験を選ぶべき?
Vあなたのニーズ | 推奨試験 | 理由 | 対策の重点 |
プロフィール:早急に書類提出(在留・帰化) | TCF IRN または TEF IRN | 統合・在留・国籍手続き向け。4技能を同日に実施、発行が早い、有効期間2年。 | 行政・日常で使える表現。多肢選択はキーワード抽出→矛盾除外。短いが筋の通った文章作成。 |
仕事でメール・電話・会議が多い。現職・業務でのやり取りが多い | DCL FLE | 実務タスク型の国家資格。1回でA2〜C1のどこかが付与。各種手続きにも使える。 | 「読む→書く→口頭報告」の一連の流れ。明快さ・実行性・ビジネスマナー。 |
基礎が弱い/まずA2・B1 | DELF A2/B1(またはIRN) | DELF A2/B1は行政で受理されることが多く、失効しない。急ぐならIRN。 | 機能別表現、合格基準の把握、定型の型付け。 |
学術的価値/体系的な学習 | DELF B2 / DALF C1–C2 | 永久資格で評価が高い。学校・企業で通用。 | 論証(書・口)、論理のつなぎ、言語の精度。 |
カナダ/ケベック | TCF/TEF Canada ; TEFAQ/TCF Québec | CLBおよびケベックの評価基準に準拠。 | 目標となる採点基準(評価基準)に沿って取り組む。 |
💡 補足:フランス国内の手続きでは、条件を満たすDELF/DALFやDCLも言語証明として使える。
各試験の中身・時間・難しさ
TCF / TEF(位置づけ:スコア証明・2年有効)
TCF IRN (統合・在留・国籍)
目安時間―聴解20分(25問)、読解35分(25問)、記述30分(3課題)、口頭10分(同日に4技能)
難所:ペースが速く情報量が多い。端的で要点の伝わる表現が求められる。
TCF TP (一般・進学向け)
目安時間:CO(聴解)約25分(設問29)、Structures(文法・構文)約15分(18)、CE(読解)約45分(29)、オプション科目は EE(筆記表現)約60分(3)/PO(口頭表現)約12分。
難易度のポイント:長文中での情報の特定、文法の正確さ、解答(産出)の抜けのない完成度。
TEF IRN(統合・在留・国籍)
目安時間:CE(読解)約30分(20問)、CO(聴解)約20分(20問)、EE(筆記表現)約30分(課題2つ)、PO(口頭表現)約10分(4技能は同日に実施)。
難易度のポイント:ひっかけ選択肢のある多肢選択式、要点をきちんと網羅した短い記述。
TEF Études(留学向け)
目安時間:CE(読解)約60分(約40問)・CO(聴解)約40分(約40問)・語彙/文法約30分(約40問)・EE(筆記表現)約60分(2課題)・PO(口頭表現)は実施される場合があり約15分です。
難所:アカデミックな技能要求、長文対応、論証の構成力が求められます。
🧩 (MC対策):キーワードを囲む→矛盾する選択肢を排除→残り2択は細部で切る。
DELF / DALF — A1–C2/終身資格
構成:4技能。各パート20〜60分程度(B2の口頭表現は約60分、C1は約2〜2時間30分)。
難所:書・口の論証(主張→根拠→反論処理→結論)。正確さと一貫性。
用途:高等教育や長期的な書類提出。行政手続きでも受理されることが多い。
DCL FLE —
(実務ディプロム/1回でA2→C1)
形式・所要:およそ2〜2時間30分の連続した業務シナリオ。読む→書く→口頭で説明・弁証。
難所:複数技能を連動させる点、実務的で明快なアウトプット。
用途:職場での能力証明。必要レベルを満たせば行政用途にも。
⚠️ 「証明はいつ手に入る?」
重要:発行までの固定期限は保証されない。席数、採点・発行のペース、受け取り方法などで変動。
TCF IRN / TCF TP :
営業日ベースで約10〜15日(センターでの受け渡し時間を加味)。
TEF IRN :
概ね2週間(電子証明のダウンロード)。
TEF Études:
1〜10日程度(実施回次による)。
DELF / DALF :
合格証約4〜6週間。公式ディプロム約4〜6か月。
DCL FLE :
結果はオンラインで確認(多くは1か月以内)。紙の証書は後日郵送。
👉 実務TIP:2〜8週以内に提出が要る場合は、最短回に申し込むと同時に予備会場も確保。安全策としてDELF A2/B1やDCLも併願検討。
最小努力で最大効果の準備ポイント
MC (TCF/TEF) :
固有名詞・数字・場所・接続標識を拾う ;
矛盾を除外 ;
最後は細部で決める。
書き :
IRNの書: 状況→依頼/提案→理由→締め。短く密度高く。
DELF/DALFの書 : 主張→論拠→反論処理→結論。段落を立て、自然な接続表現。
口頭 :
頻出場面の「定型ブロック」を準備(自己紹介、手続き、学業/仕事、クレーム→解決)。
DCL
タスクの流れを型にする:指示受領→整理→情報選択→文書化→口頭報告。
誤解を30秒で修正
❌「滞在・帰化はIRNしか使えない」 →
要件を満たすDELF/DALF・DCLも可。
❌「帰化には TCF TP で十分」 →
IRN 手続きでは TCF IRN(または TEF IRN)が必要です。
❌「CPFは必ずDELF/DALFに使える」→
一般的には研修+認定(TCF/TEF/DCL)
❌「在籍校でしか受けられない」 →
学校が公式センター受験の申込を代行できる。試験により別条件あり。
EDAM Paris の準備コース案内
DELF 対策(A2→B2)
午後(集中):1日3時間、月〜金、レベルにより2〜4週間
夜:2時間×24回(全12週間)
対象:
午後:短期で結果を出したい(集中的に鍛える)
夜:切迫した期限はない/日中は仕事・学業、コツコツ進めたい






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